霧島温泉:200年続く湯治の歴史と皮膚への効能
鹿児島県に位置する霧島温泉は、200年以上の歴史を持つ全国有数の温泉地で、古くから湯治場として多くの人々に親しまれてきました。
江戸時代後期の文政2年(1819年)に開湯したとされ、当初は自然湧き出る湯を利用した小さな湯治場として栄えました。
薩摩藩の島津家歴代藩主も霧島の湯を愛用し、幕末には坂本龍馬が新婚の妻おりょうと湯治療養に訪れたことでも知られています。
明治期には西南戦争で負傷した薩摩藩士が霧島の湯で傷を癒やし、その優れた治療効果が広まったという逸話も残っています。
このように霧島温泉は時代を超えて湯治湯(治療のための温泉)として多くの人々を魅了してきました。
湯治湯として愛されてきた背景
霧島温泉郷には丸尾、塩浸、新湯など複数の湯処が点在し、それぞれが豊かな自然環境に囲まれています。
湯治客は湯につかりながら静かな山あいで長期滞在し、心身を療養しました。
その背景には泉質の良さと効能の確かさがあります。
霧島温泉の湯は、古くより「薩摩硫黄湯」とも呼ばれ、硫黄成分を含むことから皮膚病に効能があると記録されていました。
実際、霧島温泉郷の代表的な丸尾温泉・前田温泉(通称「カジロが湯」)は硫黄含有量が豊富な単純硫黄泉(硫化水素型)で、アトピー性皮膚炎や乾癬、湿疹など皮膚疾患への効能が他の温泉に比べて顕著だとされています。
また、硫黄の香りがほのかに漂う霧島の湯は、傷の治癒にも効果があると伝えられ、切り傷や火傷の回復を促す湯治湯として重宝されてきました。
こうした効能の高さから、地元の人々だけでなく遠方からも湯治客が訪れ、霧島の湯は「肌の悩みに応える温泉」として信頼を集めてきました。

霧島温泉水が皮膚にもたらす作用
では、霧島温泉の泉質は具体的に皮膚へどのような作用をもたらすのでしょうか。
鍵となるのは豊富なミネラル成分です。霧島の代表的な硫黄泉には殺菌作用があり、皮膚の雑菌を抑えることでアトピー性皮膚炎などの症状悪化を防ぎ、炎症を鎮める効果が期待できます。
硫黄泉は角質を軟化させる働きも持ち、慢性湿疹や乾癬で厚くなった皮膚を柔らかくし、新陳代謝を促進すると言われます。
その結果、入浴を続けることで肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が整い、かゆみや肌荒れの改善につながることが報告されています。
一方、霧島には硫黄泉だけでなく美肌の湯と称される炭酸水素塩泉も湧出しています。
炭酸水素塩泉(重曹泉)はお湯に含まれる重炭酸イオンが古い角質や余分な皮脂をやさしく落とし、肌をつるつるにする効果があります。
さらに霧島の温泉水には天然の保湿成分として名高いメタケイ酸(シリカ)が豊富に含まれており、入浴後の肌表面を薄いヴェールのようにコーティングして水分の蒸発を防いでくれます。
中でも、霧島市牧園町の「関平鉱泉水」は、天然シリカ含有量が”1ℓ中に155mg”含まれており、その含有量は世界トップクラスと言われています。
また、霧島山麓から湧出するミネラルウォーターとして有名な「霧島天然水のむシリカ」も、天然シリカ含有量が”1ℓ中に97mg”と非常に多く、美容意識の高いユーザーから非常に高い評価を得ています。
このように、シリカをはじめとするミネラル成分が豊富に含まれる霧島温泉水は「飲んでよし、入ってよし」と言われ、県内外に多くのファンが存在します。
実際に霧島の湯に浸かった人からは「湯上がりに何も塗らなくても肌が乾燥せず、しっとり潤う」との感想も聞かれ、温泉成分が肌内部まで浸透して細胞を潤してくれるような感覚だといいます。
このように霧島温泉水は殺菌と保湿の両面から皮膚に働きかけ、傷や皮膚炎の治癒だけでなく、美しい素肌づくりにも貢献してきました。

現代の美容ブームで高まる霧島温泉水の価値
近年はアトピー性皮膚炎や乾燥肌に悩む方だけでなく、美容意識の高い方々からも温泉水への注目が集まっています。
化粧品業界でも温泉水のもつ自然由来の力に着目した製品が登場しており、霧島の温泉水も例外ではありません。
例えば霧島市の日当山温泉郷にある「こしかの温泉」(美人の湯として有名)の源泉水をベースにしたスキンケアシリーズ「KO SHI KA(こしか)」が発売され、大きな話題を呼びました。
また、霧島山麓から湧出する源泉水をベースにしたスキンケア化粧水「Aqua Lush Lotion/霧の麗水」(当サイト運営者による企画・販売商品)は、霧島温泉水の中でも、特にミネラルバランスが優れた「関平鉱泉水」を使用していることが大きな特徴であり、Amazonのレビューでも非常に高い評価を獲得しています。
これらのローションは霧島温泉水の価値を最大限に発揮するため、成分のほとんどを天然由来にするなどの工夫が凝らされています。
温泉に含まれる豊富なミネラルやメタケイ酸によって肌の角質を柔らかくしつつ、角質層のすみずみまで潤いを届ける処方は「温泉そのものを浴びているようだ」と評されています。
このように霧島温泉水は現代の美容ブームの中でナチュラルな美肌ケア資源として高い評価を受けており、自宅で温泉水を楽しむ入浴剤なども人気を博しています。
ぜひ一度、自然のミネラルが豊富な霧島温泉水を日々のスキンケアに取り入れてみてください。
歴史の重みとともに未来へ
200年以上にわたり湯治場として歩んできた霧島温泉は、今もなおその湯に浸かる人々の心と肌を癒やし続けています。
坂本龍馬も感嘆したであろう霧島の名湯は、アトピーや乾燥肌に悩む現代人にも重宝されています。
歴史が裏付ける確かな効能と豊かな自然の恵みを求めて、今日も多くの湯治客や美容ファンが霧島の湯を訪れています。
もし肌トラブルにお悩みなら、一度霧島温泉郷を訪れてみてはいかがでしょうか。
その湯けむりの中に、先人たちが愛した「癒やし」と「美肌」の秘密がきっと感じられることと思います。
霧島温泉水効能の科学的根拠
セラミド成分生成に関する機能性評価試験 ― 鹿児島純心大学の研究 ―
本試験は、霧島温泉水(関平鉱泉水)が皮膚細胞に与える影響を明らかにし、その保湿機能・バリア機能・皮膚再生促進機能などについて、遺伝子発現レベルでの変化を測定することを目的としました。
材料及び方法
- 被 験 水: 霧島市関平鉱泉水
- 対象細胞: 正常ヒト表皮細胞
- 分析方法: RNA発現解析
- 比較対象: 市販ミネラルウォーター複数種
主な結果と考察
SPT(セラミド合成関連遺伝子)の発現促進
関平鉱泉水を用いた細胞培養実験において、SPT(serine palmitoyltransferase)遺伝子の発現量が有意に増加しました。
SPTは体内でセラミドを生成するのに重要な遺伝子であり、皮膚の保湿機能およびバリア機能の維持に不可欠とされています。
➡ この結果は、関平鉱泉水が乾燥肌・アトピー性皮膚炎などの肌バリア低下状態の改善に寄与する可能性を示唆します。

FLG(フィラグリン遺伝子)の活性化傾向
さらに、皮膚の天然保湿因子(NMF)の前駆体であるフィラグリン(FLG)遺伝子に関しても、関平鉱泉水による発現促進の傾向が観察されました。
フィラグリンは角質の水分保持に重要なタンパク質であり、加齢や疾患によって低下しやすい成分です。
➡ 関平鉱泉水は、肌の潤い保持機能の向上やごわつきの改善にも寄与する可能性が考えられます。
シリカ含有量の優位性
分析の結果、関平鉱泉水には極めて高濃度のシリカ(ケイ酸:SiO₂)が含まれており、このことが、皮膚のバリア性を高めるのに関与することが示唆されました。
結論
本研究により、関平鉱泉水には以下のような肌機能改善への有意な作用が認められました。
- SPT遺伝子の発現増強(セラミド合成促進、保湿・バリア機能向上)
- FLG遺伝子の発現増強の可能性(天然保湿因子の生成支援)
→2020年7月23日 南日本新聞掲載記事【セラミド成分生成に関する評価試験】
皮膚のバリア機能回復に関する評価試験 ― 九州大学の研究 ―
関平鉱泉水が肌に良いという声は、地域の言い伝えや体験談だけではありません。
九州大学の皮膚科学研究において、科学的にもその働きが確かめられています。
研究では、肌の表面(角質層)に繰り返しテープを貼って剥がすことでバリア機能を一時的に破壊し、その回復スピードを比較しました。
その結果、関平鉱泉水を塗布した肌は、通常よりも早くバリア機能が回復することが確認されたのです。
さらに、関平鉱泉水に含まれるマグネシウムとカルシウムのモル濃度比が1:1である点にも注目
これは、皮膚疾患の温泉療法が進んでいるフランスの治療用温泉水と同じ理想的なミネラルバランスであり、皮膚の炎症を抑え、バリア機能を整えるのに非常に適しているとされています。
このような科学的裏付けから、関平鉱泉水は現在、大手化粧品メーカーからも大きな注目を集めています。